仕事で小笠原諸島の父島に何度か行く機会がありました。　交通手段は船のみで、「おがさわら丸」という船で竹芝桟橋から乗船します。　東京からの距離は約１，０００ｋｍ。　２５時間の船旅です。

　羽田沖、横須賀沖の景色を楽しみ、房総半島の先端を過ぎると外洋のうねりが出てきて、いよいよ陸から離れることが実感できます。　伊豆七島を見送りながら、三宅島、御蔵島を見送るころには夕刻が近づき、日没をゆっくり眺めるのも贅沢な時間です。

　天候に恵まれれば、つぎの主役は満天の星々です。　空が暗くなる頃から音もなく動く人工衛星、空がさらに暗くなると数が増してくる星々。　天の川は感激モノです。

　夜は２等船室は雑魚寝なので静かに過ごし、翌日の観光（仕事）のために、十分な睡眠を確保します。

　翌朝は早く起きても海のど真ん中という感じで、南の暖かい風を受けて紺碧の海を眺めると自然の大きさを感じます。　最初に眼に入ってくる島影は聟島列島です。　春先はこの海域をクジラが回遊しているので、海を眺めていると潮を吹いているところや背中や尾ひれなど見ることが出来ます。　海鳥も見ることが出来ます。　このときの必需品は双眼鏡、お忘れなく！

　父島の滞在時間は、出発の２日目の１１時３０分父島到着から、５日目の１４時父島出発までになります。　竹芝へは６日目の１５時３０分に到着です。　「おがさわら丸」の１航海は６日間で、通常は父島滞在中は「おがさわら丸」も父島の二見港に停泊しています。

　父島では、クジラを見たり、海に潜ったり、山歩き、戦跡めぐり、星を見たり、光るキノコなどたっぷり楽しめます。　南島はきれいな島なのでぜひ上陸したいものです。

　島を自由に動き回るためには、レンタカーの数が少ないためレンタルの原付バイクが便利です。　普通自動車免許を持っていれば運転資格としては問題ありませんが、全く運転したことがない方は安全に運転できるように事前に練習しておいた方が良いです。　とにかく島でのケガには十分に注意してください。